Hoshizo's Outdoor Life

塵も積もれば山となる

焚き火

キャンプやアウトドアで非日常の空間を生み出すことが出来る”焚き火”。秋から冬にかけての寒い時期や、空気の澄んだ星空の下でおこなう焚き火は格別なもの。そんな魅力いっぱいの焚き火を、これから始めてみたい人や、やってみたいけど、どうやってやるの?と言った疑問に答えつつ、焚き火の効果やおススメの道具など焚き火ライフを充実される情報をお届けします。

焚き火のやり方

焚き火をやろうとなると、最低限必要になるのは、”木”と”火”になります。単純に木に火が付けば燃える訳ですから、そこら辺の木や枯葉を集めてマッチなどで火を着ければそれなりの形にはなると思います。

ただし、そこで重要になってくるのが焚き火をおこなう”環境”。燃やす素材や周りの環境次第で、スムーズに効率良く火を起こせるかどうかに大きく影響してきます。ここでは焚き火をおこなう上で、押さえておきたいポイントや便利な道具の紹介を交えつつ、火を育てるまでの手順をご紹介します。

0.焚き火に必要なモノを準備

準備するもの
  • ガスバーナー
  • 焚き火台
  • アルミホイル

キャンプやアウトドアで非日常の空間を生み出すことが出来る”焚き火”。秋から冬にかけての寒い時期や、空気の澄んだ星空の下でおこなう焚き火は格別なもの。そんな魅力いっぱいの焚き火を、これから始めてみたい人や、やってみたいけど、どうやってやるの?と言った疑問に答えつつ、焚き火の効果やおススメの道具など焚き火ライフを充実される情報をお届けします。

何回か焚き火をやった結果、準備としては最終的に以上のものに行きつきました。どちらかというと、いかに効率よく最初の火起しをおこなうかにポイントを置いています。ガスバーナーや焚き火台は初期費用が少し掛かってしまいますが、一度この道具で実施すれば、毎回安定して火を起こすことが出来ると確信しました(謎の自信)。

それでは、具体的な手順を見ていきましょう。

1.薪を用意

先ずは、なにはともあれ燃やす原料となる薪を準備します。おススメはやはり、既に使いやすいサイズに切られて、束で売られているものをホームセンターなどで購入することです。

はじめは、材料を現地調達したり、大きめの薪を買って薪割りしたい気持ちになりますが、慣れないうちは、良い感じの木を集めたり、切るのに時間が掛ってしまい、気付いたら日が暮れてしまうこともあります(笑)。

ホームセンターで購入した薪
ホームセンター・コーナンで購入した薪

薪の準備だけで大変になって、後の火お越しも大変・・・となってしまうと、楽しさよりも辛さが勝ってしまって続かなくなってしまいます。ですので、極力楽が出来ることは、楽しちゃいます(汗)。

私のおススメは、コーナンで売っている箱詰めされた薪。3.5Kgで500円くらいです。はじめから段ボールの中に箱詰めされていて、それほど重くないので、持ち運びにも便利。薪一つのサイズも長さが約30cmほどにカットされており、そのまま使用することが可能です。

焚き付け用にも使えるサイズ
焚き付け用にも使えるサイズ

中には、一回り小さいサイズの薪も何本か入っている時があるので、そのまま焚き付け用にすることも可能です。

2.焚き火台を組立て

次に、焚き火をおこなう土台となる焚き火台をセットします。地面への直火NGという点もありますが、後片付けのし易さを考えた際に、焚き火台は色々と重宝します。

ユニフレーム・ファイヤグリル(組立て前)
ユニフレーム・ファイヤグリル(組立て前)

私が長年愛用しているユニフレームのファイヤグリル。焚き火だけでなく、網を置くことで調理も出来る万能アイテムで、数あるアウトドアグッズの中でも、1、2を争うベストバイアイテムといっても過言ではありません。

かなり使い込んでいることもあり、中敷きは変色し、多少変形もしてしまっていますが、それでも使用には全然問題が無いほど丈夫で、必ず焚き火の際は持っていくアイテムです。

焚き火台をアルミでコーティング
焚き火台をアルミでコーティング

まず、脚を取り付ける前に必ずやるのが、台全体をアルミホイルでコーティングすること。これは台をなるべく汚したくないのが一つ、そして一番は薪などが燃えた後の大量の灰を簡単に捨てられるようにするため。

沈下し終わった後に、灰を包み込むようにアルミホイルを丸め込むことで、簡単に処理することができ、焚き火台もほとんど汚れることが無いので、後片付けが楽になります。

焚き火台を組立て
焚き火台を組立て

中敷きを乗せ、脚を広げて台を置いて完成です。見た目はちょっと不恰好ですが、後片付けを如何に楽にするかを考えておくことがポイントです。

3.炭をおこす

焚き火台が出来たので、早速薪に着火!・・・といきたい所ですが、ここでまずは火種となる炭おこしをします。葉っぱや小枝など燃えやすいもの、小さいものから徐々に火を大きくする、というのが一般的かと思いますが、私がポイントとして置いているのは、如何に”持続的な火種”を作るかです。

始めは麻の紐にファイヤースターターで火を着け徐々に火を育てる・・・に憧れがありましたが、やはりその場で集められる素材にも限界があるのと、確実に火を着けられることが重要と思い、結果的に炭に行きつきました。

バーナーで炭に着火
バーナーで炭に着火

バーナーで炭おこしをします。この時、炭は火が着きやすいよう、比較的小さいものを選びます。量も片手で持てる程度の少量で大丈夫です。炭が熱を持ち、赤みを帯びてきたら空気を送り込んで一気に燃焼させます。

火が着いた炭
火が着いた炭

炭は一度火が着けば、簡単に消えることはありません。持続的に熱を供給することが出来るので、下手に手探りでやるよりも確実な方法と言えます。

4.薪をくべる

炭が十分に熱を帯びたら、早速薪をくべていきます。この時、薪はある程度細く、小さいものから燃やしていくのがポイントです。いきなり大きなものから行きがちですが、火力が足りず、薪自体が発火しないため焦りは禁物です。

小枝や落ち葉に着火
小枝や落ち葉に着火

もし近くに小枝や葉っぱがあれば、入れても良いでしょう。より少ない熱量で着火するため、薪へ火を移す橋渡しとしてはうってつけです。”火を大きくするにはまず小さいものから”がセオリーなので、覚えておきましょう。

薪を組む
薪を組む

薪を組み、しばらく放置しておけば炭の熱により薪自体も温度が上昇していきます。もし炭の火力が低いようなら炭を足すか、空気を送り込んで炭の温度を上げましょう。十分に熱せられると発火し、炎が上がるようになります。

炎を上げ始める薪
炎を上げ始める薪

一度火が付けば、後は自然と燃え広がるので暫くそのまま放置します。薪全体に火が回ったらさらに薪を足して炎を大きくしていきます。

勢い良く燃える薪
勢い良く燃える薪

炎がある程度大きくなれば、放置しておいて大丈夫。持続して燃焼できるくらい、十分に薪の温度が上がっているため、余程のことがない限りは消えることはありません。後はゆっくりとリラックスタイムにしましょう。

暗闇を照らす炎
暗闇を照らす炎

ここまで、薪や焚き火台の準備~薪に火を起こすまで約30分でおこなうことが出来ました。その日の天候や薪の状態、火の点け方など色々な条件によって左右はされますが、私が試した中では割と確実に(早さは分かりませんが・・・)成功出来る方法ですので、一度試してみては如何でしょうか。

薪の燃える仕組み

火をおこすまでの流れを説明してきましたが、道具の持ち合わせや、天候など周りの環境であったり、その時々によってベストなやり方は変わってくると思います。そんな時、知っておきたいのはシンプルに「薪はどのような仕組みで燃えるのか」。薪が燃焼するプロセスさえ頭に入れておけば、環境に合わせて柔軟に対応することが可能です。

薪の状態を知ること!

薪が燃焼する、すなわち炎を上げて燃え上がる状態に達するまでの温度別の状態は以下になります。

~90℃ 薪自身の温度は上昇するも、状態は殆ど変わらず。
90℃~260℃ 薪に含まれる水分が蒸発し始める。水分が減るほど温度は上昇。
260℃~600℃ 薪に含まれる油分(タールなど)が気化したものがガスとして発生。
600℃~700℃ 発生したガスに引火。炎を上げて燃え上がる。
700℃~ 熾火(おきび)となり、黒い炭の状態。二酸化炭素を発生し燃え尽きる。

今までは何となく温度が上がって木自身が燃えているイメージでしたが、具体的な仕組みを知ると、薪に含まれた成分が燃焼をコントロールしていることが分かります。まとめると、

薪の状態はここがポイント!
  • 水分が多いと温度が上がり難い(不完全燃焼状態が続く)
  • 油分の放出と気化(ガス)が燃焼本番のスタート
  • 二酸化炭素が発生し炭化時が最も高温

気を付けたいのは薪に含まれる水分。よく、湿気ていると火が付きにくいと言われますがまさにその通りで、水分を多く含んだ状態だと薪の温度が上がらず、水を蒸発させるまでに時間もエネルギーも消費します。不完全燃焼の状態が続くので、発生したガスなどが燃え切らずにそのまま煤(スス)となって終わってしまいます。

なので、なるべく水分を含まない薪を選ぶことがベター。完全に無くすのは難しい(そのため1年以上かけて乾燥させることも)ですが、まずは思ったように燃えないと感じたら、水分が原因になっていないか確認しましょう。

重要なのは酸素の供給量!

そして一番のポイントは、「いかにして薪の温度を上げるか」。焚き火の醍醐味は、やはりあの揺らめく炎を眺めることに尽きると思いますので、効率よく温度を上げていきたいですよね。

燃焼を発生させる要素は以下の通りです。

燃焼の3大ポイント
  • 酸素
  • 可燃物質
  • 熱源

燃焼の仕組みは可燃物質と酸素の反応を熱源によって発生させることです。この3つの要素のうち、1つでも不足してしまうと、燃焼は発生しません。そして、それぞれの供給量が多ければ多いほど、燃焼のサイクル、つまり温度の上昇は活発化します。

経験上、その時々の環境で一番左右されやすいのは「酸素」と考えています。可燃物質(=薪)と熱源(=ガスバーナー等)は準備した分だけになりますが、酸素だけはその場のものを生かすしかありません。酸素を安定的に供給することが出来れば、自然と燃焼もスムーズになることを頭に入れておきましょう。

焚き火の効果

焚き火はメンタルの面でも様々な効果を生み出しています。Youtubeでただただ焚き火の様子を流した映像が、何万件も再生されるように、人々の心を癒す存在になっています。

私も実際、精神的に不安定な時に焚き火の動画を眺めているだけでなぜか落ち着くことが出来ます。科学的にもキチンと証明されており、炎の「ゆらぎ」(1/fゆらぎ)がリラックスさせる脳波を発生させているようです。「ゆらぎ」は自然界に存在する波の音や、木々がそよぐ音、そして私たちの体を動かしている心臓の音もそのゆらぎに従っているとのこと。

その安心感というのは、身近なものと密接に繋がっており、意識せずとも本能的に感じ取っていたんだなと実感するとともに、改めて焚き火の奥深さを知ることとなりました。

心を癒す炎
心を癒す炎

「少し疲れたな・・・」と心が感じた時は、まずは動画を見て癒されてみては如何でしょうか。そこから少しずつ興味が生まれて、実際の焚き火にトライしてみるのも良いかもしれませんね。

おススメの道具

まずは主役の薪が無ければ話は始まりませんが、私の場合はコーナンやカインズホームなど、近場のホームセンターに足を運んでみて、見当たらなければネットで購入するといった感じにしています。

お店で購入となると、時期的にはシーズンの秋冬に見かけることが多く、逆に夏ごろは少ないといった印象です。近くにそういったお店が無い場合は手っ取り早くネットで探す方が良いかもしれません。ただし、送料等で割高感は否めないので、必要性に応じて判断するようにしています。

焚き火台

焚き火のやり方でもご紹介しましたが、キャンプ場やその他公共施設を利用する上では必須と言えます。直火OKの場所も探せばありますが、まだまだ少ないのと、使った場所を汚さないという意味でも1つは持っておきたいアイテムです。

そんな焚き火台でおススメなのがユニフレームのファイアグリルです。購入してから5~6年程立ちますが、壊れることなくバリバリ現役で耐久性があるのと、値段も1万円を切る手頃さでコスパも抜群です。また、”ファイアグリル”という名前からも分かる通り、調理用としての機能もあり、上に網を載せれば気軽にBBQも楽しむことが可能です。

初めて本格的に買った焚き火台ということで愛着もありますが、三拍子そろった素晴らしいアイテムなので、「焚き火台どれにしよう?」と迷い中の方は、是非選んでみては如何でしょうか。

バーナー(火起こし用)

焚き火を簡単に楽しむためには必須のアイテム。一番重要で大変な火起こしを効率的に行うには、やはり火力は正義(笑)ということで、熱源として強力なバーナーです。初めの焚き付けはもちろん、まだ完全に燃焼までに至らない時に、火力を補う上ではもってこいの一品になります。それ以外にも、炙り料理等にも使えたり、色々と重宝しています。

私のおすすめはバーナー本体と、ガス缶部分がカートリッジとして分離されたもの。こちらもコーナンなどのホームセンターでよく見かけるもので、手軽に購入することが出来ます。バーナー本体部分を一度購入してしまえば、ガス缶部分は取り換えられるので、家で中途半端に使って放置していたガス缶も活用でき、経済的にも安心です。

まとめ

焚き火をいかに簡単に楽しむ方法を、その魅力と共に私なりにお伝えしてきましたが如何でしたでしょうか。1人で眺める火、皆で語り合いながら囲む火、病んで画面越しに眺める火(笑)と、その時々の情景を鮮明に思い出させてくれる焚き火。

人々の心を動かす、魅了いっぱいの焚き火に少しでも興味を持ってもらえたら幸いです。皆さんも良き焚き火ライフをお過ごしください!

揺らめく炎に心癒されてみては
揺らめく炎に心癒されてみては

外部リンク

コーナン 薪(箱入り 長さ約30cm 国産材)


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